第３話「披露宴と墓参り」
謎の瑛太が出てくる回
第３話 あらすじ
ざっくりとしたあらすじです。
ネタバレも含みます。
浅川恵那（長澤まさみ）は、一刻も早く松本良夫死刑囚（片岡正二郎）の冤罪（えんざい）を証明しなければと焦るようになった。そして、弁護士の木村（六角精児）は新聞記者の笹岡まゆみ（池津祥子）を恵那と岸本拓朗（眞栄田郷敦）に紹介し、２人は新聞社が保有する当時の事件資料を手に入れた。まゆみは政治部の記者だが、一連の殺人事件の現場となった八頭尾山に馴染みがあり、事件について個人的に調べているうちに、真犯人による犯行の可能性に行きついたという。
強力な助っ人の登場に勢いづいた恵那は、早速、資料をもとに12年前に事件の捜査に関わった八飛署の刑事・平川勉を訪ねる。しかし平川は、すでに最高裁で判決が下されていることを理由に、「犯人は松本で間違いない」の一点張り。実際に取り調べを行った刑事にも話を聞こうとするが、すでに退職して所在は不明だった。２週間後、拓朗が探し出した山下守元警部にインタビューを敢行。山下守元警部は、松本の自供を引き出したが、その様子は釈然としないものだった。斉藤正一（鈴木亮平）のアドバイスで、遺族のインタビューも撮ることになり、１２年前の被害者の姉の話を聞いた恵那は、さらにやる気になる。
しかし、インタビュー映像は放送不適切と判断され、番組で放送できなくなってしまった。
第３話のコトバ
考えず悩まず、ただ鼻を利かせて長いものに巻かれる。
それが人生に勝っていくってことなんですよ。
友人の結婚披露宴に参列した拓朗とママ。拓朗の友人の言葉。
明王２０１５年の卒業生は、はっきりと２種類に分けられるんです。
カイ君のお墓参りに行く派と行かない派。
僕と拓ちゃんみたいな毎年行ってる派は、残念ながら出世はしませんね。
行かない派は、要するにあっくんですよ。
あっくんとあっくんを中心としてその周囲に展開される華麗なるメインストリーム。
まさに今日の披露宴的世界です。
自分たちの中にいじめを苦にして自殺していた奴がいたことなんて、
一日も早く忘れたもん勝ちなんです。
考えず悩まず、ただ鼻を利かせ長いものに巻かれる。
それが人生に勝っていくってことなんですよ。どうやら。
拓朗には、カイ君といういじめで自殺した友達がいたんだね。
岸本拓朗は、素直に勝っていけないタイプなんだね。
自分たちの過ちなんだから、自分たちで挽回するしかないじゃん
12年前の事件の遺族に取材をしようとするが断られてしまった恵那の言葉。
だって、誰が悪いって、これマスコミだよね。
他でもない私たちだよね。
私たちだってマスコミなんだから、
自分たちの過ちなんだから自分たちで挽回するしかないじゃん。
他人の冤罪を晴らしたいとか、真犯人を明らかにしたいとか言ってるくせにさ、
自分たちの過ちはしょうがないよねってあきらめるの？
なんかだめじゃない？最低じゃない？そんなの。
恵那はマトモだ。
これからは正しいと思うことだけをやるの
被害者の姉から、救われたと言われたことで自信がついた恵那の言葉。
私はね もう迷わない。
これからは正しいと思うことだけをやるの。
（中略）
でも、本当にこれが正しいことなら勝手に味方はついてくるし、
道は開けていくんだよ。
たぶん。
道が開けたらいいのだけど…
第３話 メモ
謎の男・瑛太は何者？
八飛市に取材に行った恵那は、楽しそうな女子中学生の後を追っているうちに路地に入ってしまう。
薄暗いシャッター通りと化している商店街の中で、開いている雑貨店に吸い寄せられた恵那は、中にいる店主らしき男（瑛太）に声をかけ、12年前の事件について知らないかと尋ねた。
その話をするなら僕はまずこの店を閉めなければ。
シャッターを下ろして鍵を閉めこの電気を消し、そしてあなたが聞くというなら話しますよ。
およそ物事は、それが語られるにふさわしい位相を求めるものです。
あなたがお知りになりたいことは、言語なんて目の粗い道具だけで掬いきれるものではありませんよ。
そもそもあなた誰なんです？
まさか犯人？と思ってしまうほど、不気味…。
斉藤は、恵那たちの調査報道を邪魔したいのか？
夜遅くに、恵那の自宅へ「話がある」と現れた斉藤。恵那と拓朗が作った調査報道のVTRが放送不適切と判断されたことを知ると、恵那を抱いて、何も言わずに帰って行った。
斉藤さん、なんか信用できないかも。
感想：「正しさ」ってキケン？！
第３話の語り（心の声？）は岸本拓朗。（第２話は恵那でした）。
サブタイトルは「披露宴と墓参り」。
エリートだと公言してはばからない岸本拓朗が出席した、エリートの友人の結婚披露宴。
そこで語られるのは、いじめで自殺した仲間のお墓参りの話。
拓朗と友人はお墓参りに行く派。披露宴で祝われ、楽しそうに騒いでいる人達は行かない派。
人道的に”正しい”のはお墓参りに行く派である拓朗たちだが、分かりやすい出世や社会的成功を収めるのは行かない派の人たちだと語られる。
正しい方は評価されず、正しくない方は成功していく。
そんな図式が語られた今回、”正しさ”に目覚めた恵那が、「正しいことをする」と一人、暴走してしまう。
その行動は”正しい”かもしれないけど、恵那の破滅を招いてしまいそうな危ない橋。そして、正しいことをされると困る人がたくさんいる感じ…。かっこいいけどクズ感溢れる元カレ・斉藤もその一人？！と、目が離せません。邪魔しに来て、まさみを抱いて帰る鈴木亮平はどこぞのハリウッド映画かと思いました。
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