最近、心がプルンっと潤った出来事がありました。。
それは・・・映画『THE FIRST SLUM DUNK』を観たこと!
『スラムダンク』は、赤い髪の不良・桜木花道が主人公のバスケットボール漫画で、アニメ化されてすごい人気でした。
1995年前後だったでしょうか。
私は小学生から中学生あたりで、漫画も持っていたし、アニメも見てました。
先月、2022年もこのまま暮れていくのかと思っていたころ、突如公開されたこの映画。
事前の情報も少なく、いきなりスラダンの映画やるらしい。井上雄彦が監督らしい。(作者です)。内容がヤバいらしい。という噂を耳にするようなりました。
嘘やん。なんで?なんでいまさらスラダン?
我が夫は、公開されてすぐ土曜日深夜のレイトショーに出かけていきました。
え?そんなに観たいん?
家族が寝静まった深夜に映画館へ出向き、夜中1時半頃に帰って来たらしいです。
翌朝、夫の意外な行動に引きつつ、感想を聞くと「よかったで」と一言。
我が夫はそんな奴じゃないんです。
行動も感想も、超意外。
妙に素直じゃないか。
私:え?そんなにスラダン好きやったっけ?
夫:別に普通や。
私:そうなん?え、じゃあ私も観た方がいい?
夫:それはわからんよ。
私:え、面白かったんでしょ?面白かったんなら、観た方がええってゆうてよ!!
夫:いや、誰が見てもオモロイかはわからんやん。
私:あ~、私、スラダンそこまで覚えてないわ。宮城リョータって「バスケがしたいです」の人だっけ?
夫:それは三井や。
私:ああ、三井ね。みっちゃん、いたね。そんなレベルでも楽しめるものなの?”ザ・ファースト”ってなんなん?
夫:それは言われへんけど、俺は全部覚えてるから、覚えてない人が観てもおもろいんかはわからんわ。
ふーん。まあ、そうですよね~。
後日、実母と『土を喰らう十二カ月』を観に行った時も、映画館はスラムダンク推し。
わ~、すご~い。
絵が懐かしい。井上雄彦の絵だ!
やっぱり観た方がええかなあ~
そんなこんなで年が明けたある日、ある記事を目にしました。
映画監督の井筒監督が
「映画は映画館で観る用に作っとんじゃ。何がタイパや!スマホで早送りして手のひら大でわかってたまるか!」
とおっしゃっていました。(私の解釈です)。
きゃ~!ゴメンナサイ!!
身に覚えがありまくりの私は、心の中で土下座しました。
ヨガのチャイルドポーズ並みの土下座です。
ドラマや映画が好きで、日々のときめきと活力を得ている私。
面白いドラマや映画があるから生きていられるのに、あまりに安直に、おいしいとこどりをしようとしていたのかと反省しました。
そして、「映画は映画館で観るもの」と聞いて、真っ先に思い浮かんだのが『スラムダンク』でした。
アニメだし、配信でいいか~なんて思っていたのです。
行かねば、映画館へ!!
最寄りの映画館では、一番大きなスクリーンで上映されていました。
お客さんは小学生の兄弟連れもいて、なんとなく2回目以上かな?リピーターが多い雰囲気を感じました。
映画が始まると一気に引き込まれ、オープニングが素晴らしい!
思い出してもにやけてしまいます。
そこからは終わりまで、あっという間の2時間でした。
控えめに言って、最高!!!
映画館で観てよかった~~です。
話が進むにつれて、記憶がどんどんよみがえってきました。
「スラダン、そこまで覚えてないわ」と思っていたけど、覚えてました。
自分の中に、花道も流川もゴリも三井もりょーちんもいました。
それにびっくり。
あった、あった。こんなこともあったよね~と、旧友との再会です。
自分が小中学生の頃に見ていた高校生の彼らは、未知の世界のお兄さん。
いや、流川なんて完全に「憧れのお兄さん」でした。
40歳になってもその関係性は変わらず、お兄さんとして見てしまいます。
なのに、苦悩する母親の気持ちも分かったりして。
彼らはお兄さんなのか子どもなのか。
私は40歳なのか13歳なのか。
私が語る必要もないほど大大大ヒットしており、韓国や台湾でもヒットしているそうですが、たしかにおもしろいけど、夫の言った通り「覚えてない人が観てもおもろいんかはわからんわ」と私も思いました。
エンターテイメントとして本当に面白かったけど、私が観ていたのは映画だったのだろうか?
心の奥にしまわれて、思い出す必要もなかったようなことをずっと思い出していたような、13歳の自分に会ったような不思議な2時間でした。
私が観た映画は、私にしか観られない。
映画館だからこそ得られる体験だと思いました。
13歳頃の自分が考えていたこと、それから約30年間の出来事。
登場人物たちも30年前とは描かれ方が少し変わっているし、私も変わった。
でも、変わらないところもあるし、リメイクではないし、再放送でもない。
作者で監督の井上雄彦さんは、映画の”ザ・ファースト”について、こうおっしゃっています。
知らない人には初めての、
THE FIRST – INOUE TAKEHIKO ON THE WEB (itplanning.co.jp)
知ってる人には、
知ってるけど初めて見るスラムダンク。
そんな感じで気軽に楽しんでもらえたら嬉しいです。
色々言っちゃいましたが、観るかどうか迷われている方がいらっしゃいましたら、映画館で観ることをおすすめしまーす!!
最後の最後まで楽しめる作品です♪